次の日。
幻獣をやっつけたって事で、今日からはまたポイズンフロッグ狩りの続き。
と言うわけで朝から森に来ると、僕はいつもみたいに探索魔法でポイズンフロッグがどこにいるのか探そうとしたんだ。
「あれ?」
でもね、その結果が今までとちょっと違ってたんだよね。
「どうしたんだ、ルディーン? まさかまた幻獣がいたのか?」
「ううん。幻獣がいたわけじゃないよ。なんかね、解るとこが広くなってたからびっくりしちゃっただけ」
僕、昨日までとおんなじように全方位に向かって索敵魔法を使ってみたんだよ?
なのに、今までより広い範囲から反応が返ってきたから、びっくりしちゃったんだ。
「解る場所が広くなった? って事は、より広範囲まで調べられるようになったって事か」
「うん、そうみたい」
って事はもしかして? って思った僕は、自分のステータスを開いてレベルを調べてみたんだよね。
そしたら、
ジョブ 《賢者 12/30》《レンジャー 3/30》
なんと、賢者とサブジョブのレンジャーが二つとも1レベルずつ上がってたもんだからびっくり。
でも……あれ? なんでふわっとしなかったんだろう?
ブラウンボアをやっつけた時みたいに倒れちゃったりはしなかったけど、お姉ちゃんたちとクラウンコッコをやっつけて11レベルになった時はふわっとしたよね?
なのに、何でか今回はそのふわっとした感覚が無かったんだよね。
「どうしたんだ? ルディーン」
「あのね、今見たらレベルが上がってたんだ。でも変なんだよ。だって僕、今までレベルが上がる時はいっつもふわっとしたもん。でも昨日はそんな事なかったのにレベルが上がったんだよ。変でしょ?」
なんで今回はふわっとしなかったのかなぁ? って思ってたらお父さんがどうしたの? って聞いてきたんだよね。
だから僕、なんでかなぁ? って聞いてみたんだけど、そしたらお父さんはすっごくびっくりした顔になっちゃった。
「お前、自分のレベルが解るのか?」
あれ? そう言えば言ってなかったっけ?
そう思ってちょっと考えてみたんだけど、そう言えばロルフさんやバーリマンさんにはステータス画面に事を話したけど、お父さんに話した事なかった気がする。
だから僕、お父さんたちに、うん、できるよってお返事したんだけど、そしたらそれを聞いたお母さんがそう言えばって、何かを思い出したみたい。
「前に鑑定士は相手の纏う魔力からステータスを見ているのよって、ルルモアさんから聞いた事があるわ」
「なるほど。ルディーンは魔法で遠くにいる魔物の強さが解るくらいだから、そうなると自分の強さが解ってもおかしくはないのかもなぁ」
考えた事もなかったけど、そう言えば探索魔法だってサブジョブにレンジャーがつくまでは、ただ魔力が戻ってくるだけだったっけ?
でも今は、知ってる魔物ならそれが何か解るし、その強さだって大体解るようになってるもん。
って事はちゃんとスキルがあれば、魔力から相手の力が解るようになるのかも。
「そっか。だから僕、ステータスが見えるんだね」
「ああ、多分そうだと思うぞ」
僕、今までは前の世界の記憶があるからだって思ってて、ステータスがなんで見えるかなんて考えた事なかったんだ。
でも大人のお父さんがそう言うんなら、きっとそうだよね。
だって僕、はじめっから魔力操作はできてたもん。
それにルルモアさんも魔力でステータスが解るんだよって言ってたなら、教えてもらえなくっても最初っから魔力操作ができてた僕が全部のステータスを見れたっておかしくないよね。
「ところで、さっき何か聞いてこなかったか?」
「あっ、そうだ。忘れてた」
お父さんがびっくりしたもんだから、なんで今回はふわってしなかったのか聞こうとしてたのを僕もすっかり忘れてたんだよね。
と言うわけで、もういっぺん聞いてみたんだけど、
「それは多分、強くなる準備ができてからレベルってやつが上がったからだと思うぞ」
そしたらお父さんは笑いながらそう教えてくれたんだ。
普通だったらね、もっと弱いうちにあのふわっとする感覚は無くなるらしいんだ。
でも僕、今までかなり早くレベルが上がったでしょ? そのせいで今までは強くなる準備ができる前にレベルが上がっちゃってたから、あのふわっていう感覚があったんだってさ。
「覚えてるか? 初めてこの森で狩りをした時は、自分の体じゃないみたいで立つことができなかっただろう? でも普通はあそこまでひどくなる事は無いんだぞ」
「そうよね。普通なら一日に狩れる獲物の数なんてたかが知れてるもの。だから何日間もかけて強くなるはずが、ルディーンの場合は魔法で見つけてしまうでしょ? だから誰よりも強くなった時の反動が大きかったんだと思うわ」
レベルって、上がれば上がるほど次のレベルになるのには時間がかかっちゃうよね?
だから最初の上がりやすいころはふらふらする事があるけど、普通はそのうちしなくなるんだって。
でも僕はブラウンボアをやっつけて一気に10レベルまで上がったし、その後もお兄ちゃんたちと一緒に持って帰れないくらいいっぱい獲物を狩ってたでしょ?
そんな所でブラックボアとおんなじくらい強いクラウンコッコを魔法でやっつけたもんだから、11レベルに上がった時もふわっとしたんじゃないかな?
「ルディーンのレベルってやつが前にいつ上がったのかは知らないが、それは結構前なんじゃないか? だとしたらその間に、体が慣れて行ったんだと思うぞ」
「そうよね。ルディーンの場合、まだ小さいから他の子と違っていつも森に行けるわけじゃないもの。でも、そのおかげできちんと準備ができたんでしょうね」
そう言えばレベルが上がってからもクラウンコッコをいっぱいやっつけたっけ。
多分あれだけでも12レベルに上がる分のかなりの経験値? を稼げたと思うんだよね。
でも、それからはずっと狩りに行けな狩ったでしょ?
だから久しぶりにこの森で狩りができて、それでレベルが上がったもんだからふわっとしなかったんだね。
「それにルディーンもかなり強くなってきたからなぁ。もうその感覚が襲ってくる事は多分ないだろうよ」
「そうなの?」
「ああ。ある程度まで強くなると、次の段階へと至るのにはかなりの時間がかかるようになるんだ。だからいくら急いでも、そんな感覚を覚えるほど早くは強くなれなくなるからな」
ただ、そのせいで今自分がどれくらい強くなったのか解らないんだって、笑うお父さん。
だから僕、お父さんの今のレベルを見てあげたんだ。
「凄いや。お父さん、16レベルになってる!」
「えっと、それはすごいのか?」
「そうだよ。だって前に見た時はまだ14レベルだったもん」
前に見たのは僕が8つになる前だったけど、でもまだそれから半年もたってないんだよね。
レベルって高くなるほど上がりづらくなるから、これってやっぱりすごい事だと思うんだ。
「そうか。そう言えばこの頃、狩りに出る機会が増えたからなぁ」
「冷蔵庫や冷凍庫を作るために村の男衆総出でブラックボアを狩ったりしたし、今回だってポイズンフロッグのとどめはすべてハンスが刺しているものね」
お父さんはね、僕たちがいるからあんまり危ない狩りはしてこなかったんだって。
だからレベルがあまり上がらなくなってたそうなんだけど、この頃はいっぱい狩りをするようになったから強くなったんじゃないの? ってお母さんは言うんだよね
「なるほど。俺が強くなったのはルディーンのおかげとも言えるわけか」
「でも、ルディーンがいろいろな魔道具を作るから、仕事が増えたとも言えるわね」
そう言いながら笑うお父さんとお母さん。
その前で僕はエッヘンって胸を張っていいのか、それともごめんなさいすればいいのか解んなくって、ちょっと困っちゃんたんだ。
ステータスですが、この世界の鑑定士は確かにスキルを使って魔力から読み取っています。
でもルディーン君の場合、実を言うとステータス閲覧と言う隠れスキルで数値そのものを読み取って言うrので正確には違うものだったりします。
まぁ鑑定士も凄腕になるとルディーン君と同じような事が出来てしまうので、その違いがあるからってそれがどうしたの? って話になってしまうんですけどねw
さて、11レベルに上がった時は何も変わりませんでしたが、12レベルになるとできる事がちょっと増えます。
だから次回はその話を……と言いたいところなんですが、それはもうちょっと先になってしまうかな? その前にまだ書かないといけない事が開いrますから。